【出雲】さい銭箱が傷つけられる被害に遭い困っているという島根県出雲市上塩冶町の塩冶神社にこのほど、近くの出雲工業高校の建築科3年生5人が、さい銭箱1個を制作し、寄贈した。
伝統建築物を調査する課題研究の一環として、宮大工の経験がある三好良教諭(35)の指導を受けて、スギやヒノキを組み合わせ、縦40センチ、横50センチ、幅30センチの大きさで仕上げた。上から箱をのぞいても中が見えないよう、返しを付けて工夫。併せて、本殿玉垣の一部の修復にも取り組んだ。
さい銭箱を制作した佐藤龍之介さん(18)は「くぎを使わないので、部品のサイズを合わせるのが大変だった」と振り返り、受け取った花田英己宮司(48)は「大変ありがたい。制作者の名前などを書いてもらってから設置したい」と話した。同神社の境内にはさい銭箱が計9個あり、拝殿の次に参拝者が多い稲荷社に置く予定という。
(井上雅子)











