中海・宍道湖・大山圏域の未来を担う人材育成を目的とした「山陰まんなか未来創造塾」の第1回講座が3日、オンライン配信であった。フリーキャスターの伊藤聡子氏が講演し「コロナをチャンスと捉え、SDGs(持続可能な開発目標)を踏まえたビジネスに挑戦することが大事」と説いた。
伊藤氏は、急速なデジタル化でテレワークが普及し、東京一極集中が分散されつつあることに着目。地方に目線が向けられるようになり、新たな商売や雇用創出が生まれる可能性に言及した。
これまで利益至上主義だった企業は、コロナ禍でSDGsを中心に据えた持続可能な資本主義に切り替え始めていると指摘。都市部の企業は地方との連携構築に動いており「受け入れるには、SDGsを前提とした課題解決の取り組みが地方の企業にも求められる」と訴えた。
都市部に女性が流出する問題にも触れ「適応力があり柔軟性に優れる『女性力』はこれからの時代に必須。地域にとどめるため、女性が輝ける環境づくりが欠かせない」と強調した。
圏域市長会、中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会、山陰中央新報社でつくる実行委員会が主催し、圏域5市の企業や団体、自治体から30人が受講した。8日に第2回がある。
(金津智也)