校庭に整列し始業式に臨む松徳学院中学・高校の生徒たち=松江市上乃木1丁目
校庭に整列し始業式に臨む松徳学院中学・高校の生徒たち=松江市上乃木1丁目

 島根県内の大半の公立小中高校と一部の私立中学・高校で8日、1学期の始業式があった。新型コロナウイルス禍の中、迎える2度目の新年度。グラウンドを会場にしたり、各教室に分散したりと密閉、密集、密接の「3密」回避を工夫する学校もあった。

 県教育委員会などによると、この日に始業式を行ったのは公立小学校全196校、中学校全91校、高校36校、特別支援学校全12校、義務教育学校2校。私立学校は4校だった。

 このうち、松徳学院中学・高校(松江市上乃木1丁目)は3密を避けるため、生徒をグラウンドに整列させ式を行った。梶田めぐみ校長は「コロナで誰も予想できない世界だが、生き抜くために力を付けよう」と、学級ごとに並ぶ中2~高3の約200人に伝えた。

 出席した生徒会長の諸石樹季さん(16)=高校2年=は「当たり前なことなんてないと改めて実感した式だった。生徒会長として責任持って過ごす一年にしたい」と話した。

 生徒の密集を避けるため別の方法を取る学校も。浜田市立周布小学校(浜田市周布町)は、教室の電子黒板やテレビなどに式の様子を映す形式とした。2年生以上の約230人の児童が石橋邦彦校長のあいさつを自席で視聴し、児童からは「面白かった」との声があったという。

 同様の方法は浜田市や江津市、美郷町の一部小学校でも行われた。(広木優弥)