テープカットする関係者。後方が完成した福利厚生施設棟=米子市西町、鳥取大医学部付属病院
テープカットする関係者。後方が完成した福利厚生施設棟=米子市西町、鳥取大医学部付属病院

 鳥取大医学部付属病院(米子市西町)に福利厚生施設棟が完成し19日、関係者に披露された。薬局やコンビニエンスストア、多目的スペース、患者家族らの宿泊機能を備えた複合施設。21日にグランドオープンする。
 外来棟に隣接する新施設は鉄骨3階建て、延べ床面積約1450平方メートル。1階に薬局とコンビニ、2階に多目的スペース、3階に宿泊施設(ゲストハウス)を設けた。全国で保険調剤薬局チェーンを展開する日本調剤(本社・東京都千代田区)が建てた。事業費は非公開。
 最大122人が収容できる多目的スペースには、出雲市出身の映画監督・錦織良成氏が音響設備を監修した4K対応映写機や200インチ大型スクリーンなどを完備。学部内の研修のほか、院内コンサートや市民講座の活用も想定する。
 患者家族や遠方から通院する患者、病院関係者向けの有料宿泊施設は、シングル8室(税別3千円)、ツイン3室(同5千円)。全室とも車いす対応トイレ・浴室を完備するなどユニバーサルデザイン仕様にした。オンライン不動産業のKeeyls(キールズ、東京都渋谷区、大貫功二社長)が運営する。
 落成式で原田省病院長は錦織監督ら関係者40人を前に「患者さんと働く職員に優しい病院を目指し、最大限利用したい」と期待。日本調剤の小柳利幸・薬剤本部長は「地域医療に貢献したい」と話した。
 (山根行雄)