スイーツの自動販売機を洋菓子店・松江クロード(松江市上乃木7丁目)が設置した。新型コロナウイルス禍で、自動販売機は非対面・非接触で商品を購入でき注目されているが、スイーツの自販機にはどんな商品が並び、どのように購入できるのか。自販機を利用してみた。(Sデジ編集部・宍道香穂)
▷店舗の営業時間外も購入可能
スイーツの自販機は店の北側、約6.6平方メートルの室内に設置され、店とは別の入り口から入ることができる。自販機は高さ185センチ、幅140センチ、奥行き80センチで、ケーキやプリン、焼き菓子など22種が並んでいた。
スイーツが落下の衝撃を受けないよう、棚からベルトコンベヤーに押し出され、受け取り口に運ばれる仕組み。季節に合わせてメニューを変更し、20~25種のスイーツが並ぶ。
利用できるのは午前8時半から午後8時で、店の営業時間(午前9時半から午後6時45分)外でも購入できる。店は木曜定休、その他不定休だが、自販機は年中無休での稼働を目指す。
製造部部長の佐川達也さん(49)は「密を避け、安心して購入できるほか、店の営業時間外でも利用できる。幅広いニーズに応えられたら」と話した。客からも「通勤時間にスイーツを購入できてうれしい」と好評とのこと。常連客が店舗でケーキを購入した後に自販機も利用してくれたり、自販機を利用するために鳥取県や広島県など遠方から足を運ぶ客が見受けられたりと、自販機導入の反響は大きいという。


▷焼き菓子やギフトセット、自販機限定の「スイーツ缶」も
自販機ではケーキだけでなく、焼き菓子やギフトセットも販売している。急にギフトが必要になった時にすぐ購入できるほか、職場で休憩時間に食べるおやつを出勤前に購入できるのは便利だと思う。
自販機限定の「スイーツ缶」(イチゴ、チョコバナナ。各800円)が人気で、平日は50~60個、休日は約100個を製造し、1日に3~4回補充している。高さ約10センチ、直径約6センチ、内容量250ミリリットルの透明な缶に果物やクリーム、スポンジケーキなどが層状に敷き詰められ、見た目のかわいらしさが人気を呼んでいる。
初めてケーキの自販機を利用したという松江市乃白町の10代女性(学生)は「家族に購入を頼まれ、人気のスイーツ缶を購入した。非対面で購入できるのは気が楽」とうれしそうに話した。

ほかにも、レトロな味わいの「昔風プリン」(600円)、チョコレートをコーティングした焼き菓子「松江サブレ」(6枚入り1300円、5枚入り850円)、焼き菓子6種が入った「サークルBOX」(1500円)など、おやつや贈り物にぴったりのスイーツが並ぶ。
自販機には棚が6段あって、一つの段にはスイーツの大きさによって4個から10個が並んでいる。
安来市産のイチゴ「紅ほっぺ」を使用した人気の「スイーツ缶」を...