山陰両県で新型コロナウイルスワクチンの5~11歳への接種が4日、始まる。副反応への不安や効果をめぐり、わが子の接種に悩む保護者は多い。納得して判断するための情報を、厚生労働省や、千葉大病院の医師らが運営する情報サイト「こびナビ」を参考に、Q&A方式でまとめた。 (取材班)

 Q 接種券が届いたから、打たないといけないんだよね?

 A 必ずではないよ。12歳以上は予防接種法で「努力義務」となっているけど、5~11歳は対象外だ。オミクロン株より前の株への予防効果は確認されたけど、オミクロン株は今も増え続けていて、根拠が不十分だから、努力義務にしなかったんだ。

 Q 予防効果が分からないのになぜ接種の対象が5~11歳に広がったの?

 A 割合は少ないけど、子どもも重症例があり、基礎疾患があるなどリスクが高い子に接種の機会をつくるためなんだ。オミクロン株の流行で、陽性者に占める子どもの割合が増えているし、新たな株の出現に備える狙いもあるんだ。

 Q 子どもの陽性者ってどれくらいいるの?

 A 全国で2月16~22日に陽性反応が出た人のうち、10歳未満は16・6%。島根県は、2月14~20日に10歳未満は20・2%(92人)、鳥取県は15・9%(120人)だったよ。

 Q 重症化したり、亡くなったりした子どもは?

 A 2020年9月2日以降、全国で6人いた。全員10代で、10歳未満は0人。重症者は、22年2月22日時点で5人で、全員10歳未満だよ。

 Q ワクチンを接種しても感染した例を聞くけど、効果はあるの?

 A 厚労省は「接種後も感染する場合はあり、発症予防効果は100%ではない」と説明している。12~19歳の、10万人当たりの新規陽性者(1月時点)は、未接種者が69・2人、2回接種者は21・1人で、一定の効果はあったよ。

 Q コロナワクチンは心配だという声をよく耳にするけど、何が不安なの?

 A ウイルスそのものやその一部を注射して免疫を作るこれまでのワクチンとは違い、世界で初めて実用化した「メッセンジャーRNA(mRNA)」という仕組みを使っている。ウイルスのタンパク質を作るもとになる「遺伝情報」の一部を注射して、抗体を作るんだ。

 普通は、ワクチンの開発から承認には数年~数十年かかるけど、約1年で「特例承認」されたから、安全性の評価に不安を感じる人が多いのかもね。今も「臨床試験の一部が継続されている」と厚労省は説明しているよ。

 Q 「遺伝情報を注射する」って大丈夫なの?

 A 厚労省は「mRNAは短期間で分解される」「(遺伝)情報が長期に残ったり、精子や卵子の遺伝情報に取り込まれることはないと考えられている」と説明している。でも、長い目で見た影響は、今後も世界で評価を続けるんだ。

 Q 接種後の副反応は、子どももあるの?

 A 米疾病対策センターの5~11歳の副反応調査(2回接種後)によると、接種部位の痛みやけん怠感、頭痛、発熱などが多かったよ。約10人に1人は「学校に通えない」子もいたけど、ほとんどが軽度-中等度で回復したそうだよ。厚労省は「現時点で得られている情報からは、安全性に重大な懸念はない」としている。あくまでも「現時点」だから、今後新たに分かることがあるかもしれないね。

 国内でも、ワクチン接種後に起きた「副反応疑い報告」を、厚労省が公表している。なかには死亡(1474件、2月4日時点)もある。でも「ワクチン接種との因果関係がある」と認められているものは、まだ0件なんだ。

 Q 小児科の先生はどう言っているんだろう。

 A 日本小児科学会は、子どもへの接種の考え方として「子どもをコロナウイルスから守るためには、周囲の成人へのワクチン接種が重要」としているよ。健康な子どもの接種については「メリットとデメリットを本人と保護者が十分理解することが必要」だと言っているよ。