任期満了に伴う松江市長選と市議選が11日、告示された。市長選は届け出順に、無所属新人で元日本政策投資銀行松江事務所長の上定昭仁氏(48)、共産党新人で元市議の吉儀敬子氏(70)、無所属新人で元市議の出川桃子氏(43)が立候補。18日の投開票に向け、県都の新市長を決める決戦が幕開けした。

 旧市時代を含め、在任期間が20年10カ月に及ぶ松浦正敬市長(73)=4期=が今期限りでの退任を表明。三つどもえの選挙戦は2013年以来で、人口減少対策や市政運営の手法、原発再稼働の是非などが争点となる。

 上定候補は午前9時20分、殿町の県庁前に約850人を集めて第一声。産学官金連携による新規施策で雇用、所得環境を向上させると主張した。中心商店街の再生や子育て、医療、福祉の充実にも触れ「閉塞感を打破し、生活が豊かで若い人が帰ってくる松江にする」と力を込めた。

 吉儀候補は同9時半、袖師町の党県委員会前で約100人を前に第一声。東京電力福島第1原発事故を例に「原発は事故を起こす。原発を動かさない市長を誕生させなければならない」とし、全国で唯一、県庁所在地に立地する島根原発2号機(松江市鹿島町片句)の再稼働反対を訴えた。

 出川候補は同9時5分、大正町の後援会事務所近くに約200人を集めて初めてのマイクを握り、市役所本庁舎の建て替え事業を見直すと強調。着工した市の対応を「一部の利害関係者だけで水面下で結論が出されてしまう」と批判し、市民不在の政策決定の構図を改めると声を張り上げた。

 市議選(定数34)には現職23人、元職2人、新人16人の計41人が立候補した。

 10日現在の選挙人名簿登録者数は16万7420人(男7万9504人、女8万7916人)。

 (片山大輔、佐々木一全、中村成美)

 

 

◆松江市長選立候補者(上から届け出順、敬称略)

▽上定 昭仁(うえさだ あきひと)48歳、無新

 元日本政策投資銀行松江事務所長。1995年に入行し、2017年4月~19年6月に松江事務所長を務め、米州法人CEO(最高経営責任者)だった20年末に退職した。東出雲町。九州大法学部卒。

▽吉儀 敬子(よしぎ けいこ)70歳、共新

 元松江市議。党東部地区常任委員。保育士を経て、1986年から旧東出雲町議を7期、2013年から松江市議を2期務め、市長選出馬に伴い3月末に辞職した。東出雲町。名古屋市立保育短期大卒。

▽出川 桃子(でがわ ももこ)43歳、無新

 元松江市議。東京都出身。都内の外資系企業勤務などを経て、2012年に夫の出身地の松江市に移住した。17年の市議選で初当選し、市長選出馬に伴い2月に辞職した。大正町。成蹊大法学部卒。