段ボールでできた静間駅を披露する原禎幸さん=大田市静間町、静間まちづくりセンター
段ボールでできた静間駅を披露する原禎幸さん=大田市静間町、静間まちづくりセンター

 【大田】元国鉄職員で段ボールクラフト作家の原禎幸さん(67)=出雲市湖陵町三部=が、1926年に開業したJR山陰線の静間駅(大田市静間町)の36分の1の大きさの模型を制作した。機関士として何度も停車した思い出深い駅舎を細部までこだわって制作。31日から4月6日まで、駅近くの静間まちづくりセンターで展示する。

 木造平屋の静間駅は石見大田駅(現・大田市駅)と五十猛駅間に開業。72年に国鉄に入った原さんは静間駅に停車した際、邇摩高校の男子生徒と交流し、特別な思い入れがあるという。

 作品は横90センチ、奥行き80センチ。表面の高さをわずかに変えて屋根瓦の曲線を表現し、樹木の葉も一枚一枚を丁寧に仕上げ、大正生まれの蒸気機関車「8620形」が花を添えた。

 30日に完成披露され、楫野弘和市長は「なじみの駅。懐かしいな」と感激。原さんは「石見部の作品は初。昭和の風景を思い出し、今の駅舎と対比してほしい」と話した。

 入場無料。4月2日は休館。(曽田元気)