開花のピークを迎えたカタクリの花=島根県吉賀町樋口
開花のピークを迎えたカタクリの花=島根県吉賀町樋口

 島根県吉賀町樋口の民有林で自生するカタクリが開花のピークを迎え、春の暖かな日を浴びて輝く、小ぶりで愛らしい薄紫色の花が訪れた人を楽しませている。4月初旬まで見頃という。

 地域内1500平方メートルに6千株以上が自生しており、地元住民12人でつくるカタクリの里保存会が雑草や落ち葉を取り除くなどの保護活動を続けている。

 新型コロナウイルス禍の影響で、恒例の「カタクリまつり」は3年連続で中止になったが、保存会の水上健二さん(71)は「今年はたくさん花が開いている。ぜひ多くの人に見てもらいたい」と話した。

 毎年夫婦で訪れる山口県周南市の山本哲雄さん(69)は「カタクリの花がこれだけ広がるのはここしかない。いつもより花が大きく、かれんだ」と目を細め、写真に収めた。

 (藤本ちあき)