ウクライナに侵攻したロシア軍はチェルノブイリ原発を支配下に置き、欧州最大級のザポロジエ原発を武力攻撃をもって一時制圧した。日本国内の原発に安全保障の問題が突き付けられ、波紋を呼ぶ。

 原発が砲撃された後の3月16日、原子力規制委員長の更田豊志(64)は記者会見で「武力攻撃に対して堅牢(けんろう)性を持つ施設という議論は計画もしていない」と説明。「一定程度以上の威力の攻撃を考えたら、守りようがない」と発言し、お手上げ状態であることが露呈した。

 原発への攻撃は、戦時下の文民保護を定めるジュ...