穴に入り、米ぬかをかけて埋めてもらう記者=鳥取県大山町富長、酵素温浴施設「ビューティーリゾートマイカ」
穴に入り、米ぬかをかけて埋めてもらう記者=鳥取県大山町富長、酵素温浴施設「ビューティーリゾートマイカ」

 このところ東京や関西で「酵素風呂」が女性の人気を集めているという。美肌効果やデトックス効果、冷え防止といった効能があると言い、体験した女性がインスタグラムなどSNSで発信し、ブームになっている。「酵素風呂」を備える鳥取県大山町富長の酵素温浴施設「ビューティーリゾートマイカ」で実際にどんなものなのか体験した。(Sデジ編集部・宍道香穂)

▷体を芯から温め、デトックス促進
 酵素温浴は発酵し、暖かい米ぬかやおがくずの中に体を埋めて発汗させ、老廃物の排出や新陳代謝の向上を目指す温浴方法。ビューティーリゾートマイカは大山町の国道9号沿いに2007年、オープンした。日本海を望むリゾート施設のような雰囲気。客層は30代以上の女性がメインという。

ビューティーリゾートマイカスタッフの渡部夏琳さん(左)と木下裕子さん

 スタッフの木下裕子さん(43)によると「これまでは利用者の年齢層が高かったが、近年は若者の間で注目が高まっている」という。血行促進や新陳代謝向上といった効果のほか、美肌効果も期待できるといい、美容法の一環として注目を集めているようだ。女性にとって「美肌」は注目のワードだ。

 ビューティーリゾートマイカでは、米ぬかの酵素で温浴することができる。電気やガスを使わず、米ぬかの中にいる微生物の熱で体を温めるとのこと。縦10メートル、横18メートルのスペースに米ぬかが敷き詰められ、プールのよう。米ぬかをかき混ぜると、中にいる微生物が水分や空気を食べて熱が発生する仕組み。体感温度40度前後の米ぬかにつかり、温泉やサウナよりも緩やかに体温を上げることができるのが特徴だ。

ビューティーリゾートマイカの米ぬか酵素風呂。最大5人まで同時に入浴できる。

 木下さんによると、リラックスした状態で温浴することで、より効果を得られる傾向があるという。個人差はあるが、優しいぬくもりでリラックスしながら入浴すると、より発汗作用を得やすく、血流アップや自律神経の整いといった効果を感じやすくなるそうだ。

▷米ぬか酵素、体験してみた
 実際に酵素温浴を体験してみた。専用のウエアとヘアキャップを装着し、脱水症状を起こさないよう、しっかりと水分を補給する。いざ、入浴。米ぬかが詰まったスペースに入ると、ふかふかとした不思議な感触が足に伝わってきた。黒土のような見た目から、砂のような感触を想像していたが、思ったよりも柔らかく、優しい肌触りだ。米ぬかだけに、味噌や醤油ような、深みのある独特な香りも漂う。自然の香りで不快な感じではない。

穴に入り、米ぬかをかけて埋めてもらう

 長さが身長程度、深さ20センチに掘られた穴にあおむけになって横たわり、米ぬかをかけてもらう。温かくクッション性のある砂に埋まっているような、不思議な感覚。体が埋まるにつれて、じんわりと熱を感じる。首から下が完全に米ぬかに埋まり、頭だけが出た状態になった。

 5分も経過しないうちに体中がぽかぽかと温まり、顔にだらだらと汗が流れてきた。米ぬかの重みを感じるが、ふかふかとした触感と、じんわりとした温かさが心地よい。リラックスした状態でしばらく汗を流していたが、のぼせてしまうのを防ぐため「手足の先を出しましょう」と言われ、両手足を動かし、米ぬかの外に出す。手足の先を米ぬかから出すと、からだの熱が抜けるのか楽になった。

埋まってから5分も経過しないうちに、汗がだらだらと流れる

 手足を動かすと、動かした部分の米ぬかが熱くなるのを感じた。木下さんによると「動かした部分の米ぬかが空気に触れると、微生物が呼吸をすることで熱が生じる」。なるほど、特に温めたい部分がある人は、米ぬかの中で動かすと重点的に温めることができそうだ。

頭部以外は全て米ぬかに埋めて、温める

▷優しい温かさでリラックス
 15分の酵素温浴を終え、体に付いた米ぬかをシャワーで流すと、たっぷり汗を流したおかげか、入浴前よりも肌がすべすべとした質感になっていると感じた。米ぬかから出てからしばらく時間が経過しても体がほかほかと温まっていて、体の芯から温まった感覚だ。日頃、運動などで汗を流す機会がないため、久しぶりに心地よい汗を流した爽快感もある。

 日ごろ仕事で忙しく暮らしているせいか、顔がむくんでいたようで、入浴後はすっきりして、小顔になったような気がした。肌も滑らかになり、都会で予約が取れないほど人気になるのも分かる。

 米ぬかに囲まれた独特の環境でリラックス効果も感じた。非日常的な空間でじんわりと優しい温かさに包まれ、心地よい時間を過ごしたことで、入浴後は頭がすっきりとしていた。日頃忙しく過ごしている人は、温泉やサウナに行く感覚で酵素温浴に行ってみると、新たな「ととのう」を体感できそうだと感じた。何より東京や関西で人気の「酵素風呂」が、山陰で手軽に体験でき、それも本格的な施設があることに驚いた。

米ぬか酵素温浴を楽しめる「ビューティーリゾートマイカ」=鳥取県大山町富長

 ビューティーリゾートマイカは、ブライダル事業のプリムローズガーデン(鳥取県大山町鈑戸)が美容部門として運営し、酵素温浴のほか、エステ、ヘアサロンも併設している。午前9時から午後6時営業、金、土、日曜営業。酵素温浴は1回3500円。回数券は3回分、6回分、30回分があり、それぞれ8600円、1万5600円、6万円。同時に5人まで入浴可能で、1日に約20人まで受け付ける。電話0859(54)5353。