鳥取県智頭町のブランド木材・智頭杉と県東部の伝統工芸品・因州和紙で作った「木のえほん」が完成した。県東部ゆかりの動物などを題材にした物語をイラスト化し、木材の質感や香りとともに子どもたちに楽しんでもらう。鳥取市内の家具デザイン会社が企画した。
物語には神話に登場する白ウサギ、松葉ガニや二十世紀梨といった名産品などが描かれ、全5巻、約B6サイズ、1巻8ページ。1ページの厚さは7ミリで、木材に絵をカラー印刷した。くりぬかれた主人公の絵が次のページにはめ込まれる仕掛けが施され、立体的な作りにもなっている。背表紙に和紙をあしらい、温かみのあるデザイン。5巻セットで1万9800円。
家具デザイン会社ヒョウデザイン(鳥取市吉成南2丁目)が企画し、作者は代表取締役相談役の白岡彪(ひょう)さん(81)。5月に発売し、約60セットが売れた。次回入荷は6月15日で20セット程度の予定。
5月30日、白岡さんが平井伸治知事に贈呈した。平井知事は「開けると杉の香りがして、野外で遊んでいるような感覚になる」と評価した。白岡さんは「もっとたくさん作り、五感で学べる木育教材にしていきたい」と話した。
電話やインターネットなどで注文予約できる。問い合わせは同社、電話0858(85)0900。サイトのアドレスは、https://kinoehon.base.shop
(岸本久瑠人)