自民党現職の支持を訴える石破茂氏=鳥取県智頭町芦津
自民党現職の支持を訴える石破茂氏=鳥取県智頭町芦津

 参院選で自民党の石破茂元幹事長(衆院鳥取1区)が地元の鳥取県に張り付き、鳥取・島根合区選挙区に出馬した自民党現職の支持拡大に汗をかいている。自派閥候補の応援で全国を飛び回った昨年の衆院選とは一変。求心力が低下する中、参院選を再び存在感を示す足がかりにしてほしいと期待する支持者らは、党内の支持が広がらない現状へ複雑な思いを抱く。 (藤井俊行)

 「6年前より1票でも多くお願いできないだろうか」。3日、鳥取県智頭町芦津地区で集まった約50人に頭を下げた。

 知名度を生かして、これまでの選挙では全国各地で応援演説することが通例だった。自身が出馬した昨年10月の衆院選では12日間の選挙期間中で「3日間、(トータルで)10時間」(石破氏)しか選挙区におらず、自派閥候補の応援のため12都府県でマイクを握った。

 今回の参院選では3日までの12日間のうち、7日間を鳥取県内で活動。県外での応援は4都県のみにとどまる。広い合区で候補本人がいない間、鳥取での遊説を優先しているためだ。

 選挙区内では、頼もしい働きを見せる一方で「鳥取初の総理総裁」の夢を捨てきれない支持者は、もどかしさを抱える。

 これまでに党総裁選で4度、敗北。昨年9月の総裁選は国会議員の支持が広がらない状況から不出馬を決め、応援した河野太郎氏も敗れた。石破氏を総裁に押し上げるため結成された派閥・水月会はその後、退会者が相次ぎ、約10人のグループへと移行した。

 「本来なら全国を飛び回って、浮上のきっかけにしてほしいのだが」と女性後援会・八頭郡さつき会の片山悦子会長はこぼす。冷めた見方もあり、石破氏の演説を聞いた智頭町内の60代男性は「理想は分かるが、どう実行するか具体的なものが見えてこない」と指摘し、鳥取市内の70代男性も「従来通りの訴えでは通用しないのではないか」と手厳しい。

 総裁選について支持者らには「チャンスがあれば」と漏らす石破氏。ただ、手詰まり感は強く、展望は開けていない。

 

鳥取・島根合区選挙区立候補者<改選数1、届け出順>

黒瀬 信明37 N新

福住 英行46 共新

村上泰二朗34 立新

前田 敬孝60 諸新

青木 一彦61 自現(2)(公(推))