山陰中央新報社をはじめ、全国の地方新聞社28社が出版する300題千冊を集めた「ふるさとブックフェア」が23日、松江市田和山町の今井書店グループセンター店で始まった。文化財、戦争など地方紙の目線で取り上げた本が、来店客の目を引いている。8月21日まで。
今井書店と全国新聞社出版協議会が主催。山陰では5度目の開催で、今回は「本で地域を深掘りする~全国新聞社の力」をテーマに掲げた。
「地べたの戦争」(西日本新聞社)は地方紙9紙の共同企画で、各地の戦争体験者の生々しい証言を収めた。世界遺産登録を目指す松本城(長野県松本市)を徹底解剖した「松本城のすべて」(信濃毎日新聞社)、米子市出身の作詞家・岡本おさみさんの「旅に唄あり 復刻新版」(山陰中央新報社)といった新刊も並ぶ。地方紙を読み比べできるコーナーもある。
宮沢賢治の作品集を手に取った、松江市秋鹿町の若槻澄子さん(50)は「本来はその土地でしか買えない本が集まっていて興味深い」と話した。 (広木優弥)