【米子】米子市東倉吉町の加茂川沿いに設置されている「咲(わら)い地蔵」に差しかけてある和傘「淀江傘」が2日、張り替えられた。風雨で劣化していたためで、きれいになった和傘に関係者が喜び、新型コロナウイルスの収束を願った。
地蔵は1972年に設置され、花が咲くよう願いをかなえ、人々に笑いをもたらすと、地元の人たちから慕われている。2018年には日よけや風雨を避けるために淀江傘が備えられた。
咲い地蔵を含む周辺の地蔵26体を管理する地元のまちづくり団体「咲い会」の住田済三郎(さいざぶろう)会長(82)が、傘の紙の部分や骨組みの補修を淀江傘伝承の会の山本絵美子会長(73)に依頼している。
新しい傘は新型コロナウイルスが収束し、めでたい気持ちになるようにとの願いを込めて、因州和紙で紅白に仕立てた。大きさは直径110センチで、咲い地蔵の横に並ぶ3体の地蔵には直径60センチの小さいサイズの和傘を立てた。
山本会長は「コロナが退散するよう気持ちを込めた」と張り替えを喜び、住田会長は「心が洗われた気持ち。たくさんの人に見てもらいほっとしてほしい」と話した。
(柴田広大)