最終日はとてもいい試合だった。優勝スコアは10アンダーと予想したが、川崎春花選手の決勝ラウンドでのノーボギー、通算12アンダーは素晴らしかった。15番(パー4)、16番(パー4)とピンチをパーセーブで切り抜け、17番(パー3)でバーディーを奪うなど、3日間通して素晴らしいコースマネジメントで感動した。一年後が本当に楽しみで、レギュラーツアーで通用する選手に育つと思う。
決勝ラウンドは、14番(パー5)までに貯金をつくって、15番以降の難しいホールに向かってもらう、というセッティングだった。
18番(パー4)も選手を悩ませた。ピンはグリーン右奥にあり、バーディーはわずか2人だった。そこまで難しくはないが、芝目が利いていて難所だった。
そうしたセッティングの中で選手たちが出した結果に大満足している。
川崎選手にとってのキーホールは、15番だっただろう。優勝を意識してからショットが思うようにいかなかった。残り125ヤードのセカンドショットがオーバーしてバンカーに入った。だが、そこから寄せてパーを拾ったのは素晴らしかった。10回打って1回寄せられるかどうかのショットだった。
2位の井上りこ選手も難しい後半の上がり4ホールでスコアを二つ伸ばしていた。16、17番の連続バーディーは特に良かった。
今季のステップアップツアーは優勝者が毎回違い、レベルの高さをあらためて感じた。この大会の出場者から世界に羽ばたく選手が出てほしいと強く願っている。
(聞き手は景山達登)