細かい手作業によって改修が進むこけらぶきの屋根=鳥取県大山町大山、大神山神社奥宮
細かい手作業によって改修が進むこけらぶきの屋根=鳥取県大山町大山、大神山神社奥宮

 【大山】大規模修繕を行う大神山神社奥宮(鳥取県大山町大山)が2日、工事の様子を一般に公開した。中国地方一の高さを誇る大山の中腹にあり、日本最大規模の権現造りの社殿を有する。標高約900メートルの厳しい自然環境で屋根などが傷んでいた。拝観者は普段登れない屋根上を見学できる特別なひとときを楽しんだ。一般公開は5日まで。

 

 奥宮は積雪や風雨で傷んだ「こけらぶき」の屋根をふき替え、装飾を修復するため、1995年以来27年ぶりの工事を6月下旬から進めている。

 拝観では、社殿の屋根上から長さ約30センチ、薄さ約3ミリの杉の板を、3センチずつずらしながら重ね、竹のくぎを打ち込む様子を見ることができる。

 見学した伊達孝志さん(66)=米子市尾高=は「伝統的な技術を見学でき、特別な一日になった」と笑顔だった。相見和紀宮司(68)は「めったに見学できない場所。奥宮の歴史に興味を持つきっかけになればうれしい」と話した。

 拝観は無料で、時間は各日午前10時、11時、午後1時、2時、3時の5回。それぞれ定員は20人。問い合わせは大神山神社、電話0859(27)2345。

 (坂本彩子)