夕日に照らされた持石海岸=益田市高津町、持石海岸
夕日に照らされた持石海岸=益田市高津町、持石海岸
夕日に照らされた持石海岸=益田市高津町、持石海岸

 どこまでも続くような海岸線と砂浜。白波にはしゃぐ子どもたちの声。益田市中心部から近い場所に位置する持石海岸(益田市高津町)は、「三里ケ浜」とも呼ばれる。海に沈む夕日に向かってカメラを向ける人も多く、県西部を代表する景勝地だ。

 高津川河口から、西へ三里(約12キロ)にわたり続くことから、名付けられたとされる。空気が澄んだ日には、遠くに高島や三生島といった無人島を望むことができ、日本海と白波が作り出す風景に、心が癒やされる。

 海岸の風景で象徴的なのが「観音岩」(同市喜阿弥町)。夕暮れ時になると幻想的な光景が展開する。

 海岸沿いを通る国道191号には広場などの休憩施設もあり、ドライブコースとしてもおすすめだ。益田市観光交流課の岡崎健次課長は「家族でも、1人でも楽しめる心に残る思い出づくりができる場所だ」と太鼓判を押す。

 4月下旬の夕方、厚い雲の合間から一筋の光が差し込んだ。折からの強い風でごう音を響かせながら白波が立ち、訪れたカメラマンがしきりにシャッターを切っていた。日没後、薄茜色の残照も美しい。一幅の絵を思わせる光景にしばらく見入った。(石倉俊直)