「滝夜叉姫」を舞う川本神楽団の団員=川本町川本、悠邑ふるさと会館
「滝夜叉姫」を舞う川本神楽団の団員=川本町川本、悠邑ふるさと会館

 川本町の川本神楽団(中島信男団長)の創立70周年を記念した神楽大会がこのほど、同町川本の悠邑ふるさと会館であり、観客約500人が同神楽団を含む6団体の舞を楽しんだ。

 木路原地区を拠点とする同神楽団は1948年に木路原神楽団の名称で発足し、78年に川本神楽団と改称した。団員は18人で地区内の練習場で技術を磨く。後継者を育成しようと2010年に子ども神楽団も立ち上げ、幼児から中学生までの12人が所属する。

 記念大会には、町内の5団体と大田市の1団体が出演し、計8演目を舞った。締めくくりは川本神楽団の「滝夜叉(たきやしゃ)姫」。美しい五月姫が恐ろしい滝夜叉姫に変わる場面で、団員が鮮やかに面の早替わりを披露すると、観客から大きな拍手が沸き起こった。

 大会は、新型コロナウイルス感染拡大による3度の延期を経て実現。中島団長(74)は「節目の大会が開催できてほっとした。郷土芸能の発展に向け、初心に返り芸を磨いていく」と話した。

(佐伯学)