芝生をSANBEの文字に刈り込み、記念写真を撮る大田高校の生徒たち=大田市三瓶町
芝生をSANBEの文字に刈り込み、記念写真を撮る大田高校の生徒たち=大田市三瓶町

 国立公園・三瓶山(大田市)の西の原で、芝生に「SANBE」の文字などをデザインした新たな撮影スポットがお目見えした。地元の大田高校の生徒たちが考えた。立ち寄り先の選択肢を増やし、観光客の滞在時間を延ばす一助になればと期待する。

 大田高普通科の2年生が総合的な探究の時間を使って、三瓶山麓・志学地区の集落支援員、蛯原匡志さん(39)と協力して取り組んだ。

 生徒たちは三瓶の観光課題について、客の滞在時間が短く消費額も少ないと分析。全国で地名入りのモニュメントが目的地の一つとなっていることに着目し、国立公園内でも可能な交流サイト(SNS)に映える仕掛けを考えた。

 デザインはご当地グルメの三瓶バーガーから着想。山の稜線と刈った芝をハンバーガーの上下のパンに見立て、間にSANBEの文字を挟んだ。

 環境省の許可を得て9月下旬に、蛯原さんと大野詩季さん(17)、木村帆乃海さん(17)、幸田由菜さん(16)、山内葉月さん(17)が約4メートル四方のスペースで芝を刈り込み、椅子を設置した。

 芝の青い11月末までが見頃。撮影ポイントも整備し、今後は西の原のほかに北の原や東の原でも芝生アートをする考えという。山内さんは「きれいにできて100点。少しでも長く大田で過ごしてもらいたい」と話した。

(曽田元気)