新聞記事を読み比べ、書き手の意図をつかむ授業が4日、松江市八幡町の竹矢小学校であった。5年生42人が山陰中央新報社報道部の三浦純一記者(41)と読売新聞社松江支局の玉田響子記者(24)にそれぞれが記事で伝えたかったことを確認し、表現の工夫に理解を深めた。
バスケットボール島根スサノオマジックの開幕戦を前にした記者会見を報じる両紙の記事を比べた。
児童が記事から読み取ったことを発表。三浦記者の記事は「『風を起こそう』というコンセプトが決まり優勝に向けた選手の意気込み」や「新しい風を起こすために練習する選手をみんなで応援してほしいという気持ち」を挙げた。玉田記者の記事が伝えたいことは「悲願の優勝に向け意気込む選手の姿」「神社に参拝し必勝祈願したこと」などと分析した。
三浦記者は「選手に直接会えないファンに、チームの『風を起こしたい』という気持ちを伝えたかった」と、風が吹く屋外でコンセプトが書かれた旗を持った選手の写真を使った意図を説明。記者会見に先立つ出雲大社参拝を記事に記し、写真もその場面を使った玉田記者は「神社に参拝するのは願いがあるとき。優勝したいという思いが伝わると思った」と語った。
浅野きらりさん(11)は「新聞はたまに見るくらいだった。記者の思いを聞いて、これからは新聞を読んで、書き手が伝えたいことを考えてみたいと思った」と話した。
(清水由紀子)