直径1・2センチに87文字が彫り込まれた永江印祥堂の印鑑と印字
直径1・2センチに87文字が彫り込まれた永江印祥堂の印鑑と印字
「まさかここまで評判になるとは思わなかった」と驚く、印鑑を手がけた職人の村尾直樹さん=松江市矢田町、永江印祥堂
「まさかここまで評判になるとは思わなかった」と驚く、印鑑を手がけた職人の村尾直樹さん=松江市矢田町、永江印祥堂
直径1・2センチに87文字が彫り込まれた永江印祥堂の印鑑と印字
「まさかここまで評判になるとは思わなかった」と驚く、印鑑を手がけた職人の村尾直樹さん=松江市矢田町、永江印祥堂

 すごいの彫れた-。印鑑を製造販売する永江印祥堂(松江市矢田町)の職人が、直径1・2センチの印面に87文字を彫った印鑑を制作し、注目を集めている。12日早朝に交流サイト(SNS)のツイッターに画像を投稿したところ、共感を示す「いいね」が20万件を超えた。

【写真特集】永江印祥堂のツイートがバズる

 「これが職人の技術なんです!すごいでしょ」。印字された文章の結びは、制作した職人5人を束ねた村尾直樹さん(48)のプライドがにじんだ。印面はパソコンで設計した通りに機械が彫ってくれるが、文字がつぶれないような配置や線の太さを調整する作業は「編集」と呼ばれ、腕前が試される。

 技術力の高さや印鑑の持つ美しさをアピールしようと、10月に60文字を彫り込んだ第1弾の画像をツイッターで公開。字数を増やした第2弾の反響に、村尾さんは「まさかここまで評判になるとは思わなかった」と話し、文字数をさらに増やす挑戦に意欲をのぞかせた。

 13日午後7時時点で、リツイート(転載)数は3・6万を超え、12日の通販サイトのアクセス数は通常の60倍に跳ね上がったという。福間敏之取締役は「全国のお客さんから届いた意見を参考に新しい商品開発に臨み、印章業界を明るくしたい」と意気込んだ。

 (高見維吹)