新聞記事の読み比べの実践を報告する松江市立竹矢小の和田倫寛教諭(右)=松江市殿町、山陰中央新報社
新聞記事の読み比べの実践を報告する松江市立竹矢小の和田倫寛教諭(右)=松江市殿町、山陰中央新報社

 教育に新聞を生かす「NIE」の秋季セミナー「新聞で育てる『読む力、書く力』」が5日、松江市殿町の山陰中央新報社であった。教育や新聞関係者14人が対面とオンラインで参加。実践例を基に読み書きの力を育む新聞活用法に理解を深めた。

 松江市立竹矢小の和田倫寛教諭(46)は、5年生で行った国語の授業を紹介した。授業で児童は同じ題材を扱った二つの新聞社の記事を読み、各記者の意図を推測。後日、実際に2人の記者を招き、それぞれが伝えたかったこと、そのための表現の工夫について話を聞いた。

 和田教諭は「記事を読み、実際に書き手の話を聞いて、文章を書くには伝えたい思いを持ち、読み手のことを考える必要があると理解できた。ここから書く活動に入っていきたい」と話した。

 先進例として、宮崎県日南市の小学校で読解力向上に成果を上げているタブレット端末と学習支援アプリ「ロイロノート」を使った新聞コラムの要約活動も紹介された。

 セミナーはNIEに取り組む教員でつくる自主研究組織「島根県NIE研究会」が主催した。

(清水由紀子)