血液がんの一種である「多発性骨髄腫」を公表した松江市出身の俳優、佐野史郎さん(67)。「映画製作、芝居の一環」と捉えて治療に取り組み、現在も2本の連続ドラマに出演して俳優業にまい進する。苦難を面白いと受け止める独特の感性が、俳優としてだけでなく、多くの人を引きつける。 (吉田真人)

 佐野さんは昨年4月、悪寒を感じ、39度の熱が出た。新型コロナウイルス感染を疑い、PCR検査を受けたが陰性。その後の検査で、血液細胞の一つである「形質細胞」ががん化し、増え続ける多発性骨髄腫だと分かった。振り返ると、...