新型コロナウイルスの感染拡大が続き、中国地方で行われる五輪聖火リレーの規模縮小が相次いだ。現時点では、15、16の両日の島根県のみが、当初の計画通りの距離で公道を走る。同県内のランナーは、山陽側の公道走行中止の流れに胸を痛める。

 中国地方の聖火リレーを巡っては、鳥取県が4月28日、一部区間の距離短縮など計画を変更した。さらに大型連休を挟み、広島、岡山、山口の3県が一部、または全部での公道開催を見合わせる方向で調整。感染者の大幅増で、縮小の流れが一気に加速した。

 島根県の丸山達也知事は10日、県内の予定についてあらためて言及。感染が急拡大していないことで「フルの形で開催できる状況にある」との認識だ。14市町村を174人のランナーが聖火を繋ぐ予定でいる。

 現段階では、通常通りの開催だが、これまで知事の中止検討発言などで、実際に走れるかどうか気をもんできたランナーたちは、隣県で仲間が走れない可能性を思い、高揚感はない。

 奥出雲町体育協会理事長で、町内を走る佐伯君雄さん(67)=奥出雲町下横田=は「関西を中心に感染が爆発している。中国地方で中止となっても致し方ない」と話す。

 ただ、内心は複雑。「島根は、全国で感染者が少ない方だからリレーはあってほしい」とも思う。

 今は日課のランニングを続け、開催日を待つしかない。「それがランナーとしての使命だから」と言い聞かせる。(取材班)