JR津和野駅(津和野町後田)の新たな名物にしようと、駅内の観光案内窓口で、津和野の町並みを再現するジオラマの制作が進んでいる。太皷谷稲成神社や石州瓦の家々が立ち並ぶ様子を、150分の1スケールで表現。来年1月中の完成を目指す。 (藤本ちあき)
今年開業100周年を迎え、8月に新装された津和野駅の見どころをつくる目的で、津和野町観光協会とSLやまぐち地域振興会が共同で企画した。10月末から作り始め、鉄道模型店でアルバイト経験がある協会職員を中心にメンバーが地道に手作りしている。
ジオラマは横4・5メートル、縦1メートルの大きさで駅を中心に配置。城下町の風情が残り白壁と格子模様が特徴的な殿町通りや津和野大橋、高所にある石垣が目を引く津和野城跡を再現する。太皷谷稲成神社も大量の朱色の鳥居を置く。民家は120軒程度並べる予定で、津和野らしく瓦を赤く塗装したり、外壁の模様を実物に近づけたりする。
外周には線路を付け、「デゴイチ」の愛称で親しまれるD51形蒸気機関車など、津和野駅を往来する列車の模型を走らせる。
完成後も町並みに新たにできた建物などを加え変化させる考えで、観光協会の金子成一郎事務局長は「津和野駅に降り立った人に楽しんでもらいたい」と呼びかける。