今年の箱根駅伝は駒沢大学が優勝し大学駅伝3冠を達成したが、区間賞はわずか一つという珍しい展開での優勝だった。駒大で唯一の区間賞を獲得したのは、6区を走った伊藤蒼唯(あおい)選手(1年・出雲工高出身)である。
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彼の父である桂太さんは、出雲高から山梨学院大へと進んだ長距離走者だった。「小学生の時の千メートルの記録なら私が上でしたが、中学生以降は息子の記録の方が上です」と笑うが、ご子息が小学生の時から、「島根で満足せず、全国での自分の位置を意識するように」と話してきたという。
伊藤選手は、高校1年の時に都道府県対抗駅伝の代表として1区を走ったが、区間最下位。「島根ではトップでも、全国に出るとはね返され、泣いて帰ってくる状態でした」
それでも、...