読者の皆さんから、身近なテーマについて意見を募り、山陰中央新報とSデジに掲載する「さんコメ!」。「無痛分娩の是非」に、たくさんの投稿をありがとうございました。紙面では投稿の一部を紹介します。Sデジに全ての投稿と記者の雑感を掲載していますので、お楽しみください。(かっこ内はペンネーム。内容は一部要約・編集しています)
1、2人の娘の母です。無痛分娩もできる産婦人科で出産をしました。私自身は無痛分娩の選択はしませんでした。いざ出産をする時も、「無痛分娩はしなくて大丈夫ですか?」と確認されましたが、しませんでした。でもそれは無痛分娩は嫌だとか、医療介入をしてほしくないとか、そんな理由で選ばなかった訳ではなく、自分の力で産めるのならそれでいいというシンプルな理由です。命がけで出産をする中で、何も問題が起きずに出産できることが、どれだけありがたいことだろうと思います。どんなに自然分娩を望んでも、母子の命を守るために医療介入せざるを得ず、ずっと心残りがあるお産になるお母さんだっていると思います。一方で、痛みがつらくてトラウマ(心的外傷)になってしまう程で、それを和らげるための無痛分娩の選択はあっていいと思います。その際はしっかり助産師さんや医師とコミュニケーションを取り、リスクも理解して、夫婦で納得しておけばいいと思います。どんなお産も等しく素晴らしいもので、優劣なんか無いのに、一人一人違うお産の形に対して周りが声をあげることはどうなんだろうと思います。どんなお産にも「よく頑張ったね」と優しい声をかけてあげてほしいなと、切に願います。(みかん大福)

2、私が、今まで、経験した肉体的な痛みの強い順は、(1)陣痛(2)歯痛(3)生理痛です。叫ばないといけないくらい、陣痛は、強かったです。私は、産婦さんと医療者の信頼関係が成立していて、産婦さんが、「無痛分娩」を納得しておられたら、それは、ありだと思います。おなかの中にいる子どもが選択しているかもしれません。産婦さんが、納得した選択ができるように、看護者は、産婦さんの思いをしっかりと傾聴する必要があると思います。(やっこ)
3、第1子は自然分娩でしたが、いろいろとトラウマが残り、次があれば無痛分娩にしたいです。また、こういった自然分娩or無痛分娩や母乳orミルク育児など、母親の心身に関わることなので、周りがとやかく言わないでほしいです。(ゆう)
4、1人目の陣痛が強すぎて、2人目は無痛を検討しました。だけど、費用もかかるしデメリットもあるので諦めました。(人に寄っては効きが悪いとか)。幸せなお産にしたくて調べているとソフロロジーという方法に出会いました。びっくりするくらい痛くなく、落ち着いてお産をできました。天然の無痛分娩と言ってもいいのでは?第1子の時は31時間半かかりずっとつらかったですが、第2子は27時間、ずっと幸せで楽しかったです! 本当につらいのは子宮口全開から生まれる時までの30分でした。もちろん人によると思いますが、一つの選択肢として。藤原紹生先生という方の本おすすめです。お産への恐怖心がなくなります。出産は痛い、つらいと言われがちですが、そんなことなくてとっても幸せで楽しいことです!!(かほよーたママ)
5、NHKの100カメで無痛分娩の様子を見て、とてもいいと思いました。うちの娘たちにはぜひすすめたいと思います。

6、妻は自然分娩でした。夫の私はコロナ禍で産院に入れず、出産の大変さは想像するしかありません。無痛分娩で産婦の負担が減るのなら賛成です。今もまだ、産道を通ったかどうかが子どもに影響を与えるといった考えを信じる人も一定数おり、出産に関する偏見をなくす取り組みが必要です。(悩みの種)
7、個人的に「陣痛ってどんな痛みなんだろう」という興味があったため、自然分娩を選びました。想像を超える痛みで、いい経験、思い出にはなりましたが、だからといって他人に自然分娩を勧めるつもりはありません。出産も、育児への考え方も人それぞれ。自分がいいと思う選択をできるほうがいいと思います。(ゆきだるま)
8、キャサリン妃が産後7時間で退院、ハイヒール姿で登場したニュースを見て、非常に驚きました。無痛分娩だからできるんだろうか…と考えてしまいました。母親は産後すぐ24時間の育児が始まり、休む暇がありません。だからこそ「無痛」という選択をして、少しでも母体への負担を減らし、いいコンディションで育児のスタートを切れることは、とてもいいことだと思います。(まつぼっくり)
9、無痛分娩のための麻酔による事故を目にするたびに「怖いな」と思ってしまいますが、周りの友人は無痛を選択する人が増えていますし、みんな母子ともに健康に出産を終えています。ただ、効く人はすごく効くけど、子宮口全開まで麻酔がかからず、それまでの陣痛がすごく痛かったという話も聞くので、人それぞれなんだなという印象です。私は2回とも自然分娩ですが、次回無痛にするか?と問われても、麻酔が怖いので、たぶんしないと思います。(パンダ)

10、8年近く前に東京にいる娘が無痛分娩をしました。産まれる前に、医師から安産ですよ、あと40分後に産まれますと言われ、本当にそうでした。産後の痛みもほとんどなく翌朝には歩いていました。子育ては大変ですが無痛分娩で良かったと娘は言っていました。
11、無痛分娩の経験がない私ですが、赤ちゃんへの影響がなければ、産婦さんご家族、医師、助産師と相談したうえでケース・バイ・ケースで、選択できたらいいなと思います。例えば高齢出産の方とか、上に幼児のきょうだいさんがおられる方とか産後早く体力回復が必要な方には良いと思います。3回の自然分娩を経験した私は第1子の初産は破水して約10時間七転八倒してやっとわが子に会え、第2子は自宅で陣痛が始まり1時間で出産。もう少しで車中出産になりかけました。第3子は陣痛がリズムよくきて、理想的な出産でした。3人の子どもたちの誕生日、それぞれが私の出産記念日になり、出産までの様子が子どもたちの個性につながり良い思い出になります。その点は、普通分娩の良さだと思います。(かわらなでしこ)
12、海外ではずいぶん前から無痛分娩が当たり前です。私もずいぶん前にニューヨークの病院で娘を産んだ時、当たり前のように無痛でリクエストしました。結果は帝王切開だったので何とも言えません。ただし、陣痛が始まってからわりとすぐに下半身の麻酔を打たれたので、陣痛の苦しみをあまり知りません。背中に打たれた注射が痛かったのを覚えています。よく、痛みを伴って産む方が愛情がわく、などと聞きますが、おなかの中にずっといたわが子なので、わざわざ苦しんで産まなくても、愛情は変わらないと思います。しっかり母乳で育て、布おむつも使い愛情いっぱいで育てました。出産はものすごく痛いと聞いてます。麻酔なしで手術するようなものではないでしょうか? 無痛分娩、しない理由がないと思います。(Mimi)

13、この春出産予定の初妊婦です。春にわが子に会えると思うとすごく楽しみな半面、出産に対しての恐怖と不安が大きいのも事実です。私は、無痛分娩も検討し、メリットデメリットも聞きましたが、自然分娩で出産する予定です。痛みを乗り越えたいと思っています。とにかく赤ちゃんが元気に生まれてくる選択の一つに無痛分娩があるという認識です。(ミッフィー)
14、フルで働きながら出産ギリギリまでつわりで苦しみ、胎児のことで転院した身としては、無痛分娩という選択肢は頭に全くありませんでした。無痛分娩に限らず、多様な出産方法があることに触れる機会が10、20代であるといいですね。(のんきーもんきー)
記者雑感 本人や家族、納得して判断を
もうすぐ2歳の長男は、自然分娩で出産しました。特に「こう産みたい!」という希望がなかったからですが、寄せられたコメントにあった「自分の力で生めるのならそれでいい」という気持ちが近いかもしれません。出産を経験し、陣痛の痛みを知った今も変わっていません。
ただ、痛みやつらさの感じ方は人それぞれです。無痛分娩のリスクや費用などを考慮し、本人や家族が納得したうえでの判断なら、周りがとやかく言うことではないのだと思います。どのような形でも命がけであることは変わらないので、出産を終えたばかりのお母さんと接する時は、その頑張りをねぎらいたいです。(担当記者)
次回テーマ「お墓、どうする?」
次回のテーマは「お墓、どうする?」です。核家族化や少子化を背景に、先祖代々の墓の維持に不安を覚える人は多いです。墓じまいをして永代供養にするにしても、一般的な墓に加え、樹木を植えた区画に遺骨を埋葬する「樹木葬」など、さまざまな選択肢があります。
コメントをツイッターとLINEで募ります。ツイッターは「 #さんコメ 」をつけて、つぶやいてください! 匿名OK。ペンネームがあるとうれしいです。2月中旬に特集を組みます。