【松江】全国上位の漁獲がある島根のアンコウへの関心を高めようと、松江栄養調理製菓専門学校(松江市伊勢宮町)で8日、学生向けにアンコウのつるし切りの実習があった。
島根のアンコウは、浜田漁港(浜田市)で2021年の水揚げ量が126トンあり、漁港別で全国3位を誇る。冬の珍味として鍋の具材の人気がある一方、大型でぬめりが強いため、さばくには技術が必要となる。
実習はサンフランシスコ日本国総領事館の公邸料理人を務めたことがある近藤一樹さん(67)=兵庫県西宮市=を講師に実施。近藤さんは約11キロのアンコウをフックでつるした後、ひれ、皮、えら、肝と順々にさばき「口の骨以外に捨てるところがないのがアンコウの特徴」と解説した。アンコウ鍋と雑炊が出来上がると、学生たちは勉強モードを一変させ、舌鼓を打った。
浜田市出身の小松原結衣(ゆい)さん(20)は「アンコウが島根の特産という認識はなかった。とても貴重な経験になった」と話した。
(勝部浩文)