家にずっといても仕方ないので、1年生だった1987年の夏休みは、ごみ収集の短期アルバイトをして、9月から鳥取市内の測量会社で働いた(正社員でなくアルバイトの扱い)。
記者の高校中退・大検体験記 ①高校中退 卒業式後の「悲劇」(Sデジオリジナル記事)
道路整備などのため地形を測って図面を作る測量の仕事は、だいたい山が現場で、登山が仕事みたいなものだった。冬は昼休憩に山中でたき火をして暖を取り、谷川の水をわかしてコーヒーを飲む、夏は山中の地面に寝転んで昼寝をするという感じで、自然の中での仕事は楽しかった。かまれたり刺されたりすると怖いマムシやスズメバチを見つけて退治したり、弁当を奪いに来るサルと戦ったり、雪崩に巻き込まれかけたりと適度なスリルもあった。山を歩き回るほか、邪魔になる木の伐採、基準になる杭を打つ作業など力仕事なので、毎日くたびれて、ぐっすりと寝られた。後にして思えば、うじうじ悩む暇もない仕事で、良かったと思う。
会社の皆さんは気さくで、いい人たちばかり。「高校を中退したと聞いたから、...