出雲市大社町日御碕にある経島(ふみしま)に今季もウミネコが飛来している。一斉に周辺を乱舞し、地元の関係者らに春を告げている。
国の天然記念物に指定されている経島は、ウミネコの繁殖地として知られ、例年3千羽が訪れ、7月ごろに島を離れて北上する。
日御碕ビジターセンターによると、今季は2022年11月に飛来。しばらくは大社漁港などにいたが、2月に入ってようやく島に定着した。
「ミャー、ミャー」と鳴きながら羽を休め、時折強風の空に飛び立って周辺を旋回すると、散策していた観光客らが携帯電話やカメラで撮影していた。
3月に営巣が始まり、4月に産卵、5月にふ化が最盛期を迎える。地元でガイドを務めるセンターの渡辺一枝主任(56)は「ウミネコが来ると春を感じる。これからにぎやかになります」と話した。 (松本直也)