県固有種でユリ科の希少植物・イズモコバイモが出雲市佐田町反辺の自生地で見頃を迎えている。「春の妖精」と呼ばれる愛らしい花に訪れた人が見入っている。一般公開は21日まで。
【写真特集】「春の妖精」イズモコバイモ 見ごろに
住民や植物愛好家でつくる「発見地反辺のイズモコバイモを守る会」(山本久美子代表)が4年前に草刈りや歩道整備などの保存活動を始め、2022年7月に「反辺のイズモコバイモ群生地」として市の天然記念物に指定された。
自生地は佐田畜産センター隣接地の斜面約300平方メートル。15~20センチの茎の先に釣り鐘状の白い小さな花を咲かせる。開花本数は21年3672本、22年5576本と年々増えており、23年はさらに増える見込み。
今年は例年比で10日ほど早く咲き始めた。同会の佐藤仁志事務局長(73)は「かわいらしい花を見たり、写真を撮ったりして楽しんでほしい」と話した。
自生地は会のメンバーが毎日常駐している。公開は午前10時~午後3時。 (佐野翔一)