松江市殿町の松江城二の丸で26日夜、国宝天守をバックにランタンを飛ばすイベントがあった。国宝5城で初の企画。首都圏から訪れた約130人が発光ダイオード(LED)の優しいオレンジの灯が織り成す幻想的な光景に酔いしれた。
大手旅行会社・クラブツーリズム(東京都)の山陰ツアーの一企画で、松江観光協会が協賛。参加者は「夫婦円満」「世界平和」などの願いを込め、たこ糸でつないだ、和紙でできたランタンをヘリウムガスで膨らませて夜空に放った。
夫婦で参加したさいたま市の主婦鈴木美津代さん(69)は「松江城とランタンの組み合わせは夢がある。きれいだった」と目を輝かせて話した。
ランタン企画を含むツアーは、国宝指定5周年の2020年から毎年計画されていたが、新型コロナウイルス禍の影響で中止が続き、4年越しで実現した。 (原暁)