1991年末のソ連消滅を受けロシア、ベラルーシ、カザフスタン、そしてウクライナの大地に3万発弱もの核弾頭が点在することになった。核拡散を「冷戦後の重大脅威」と見なし、危機感を募らす米国は92年5月23日、4カ国とリスボン議定書に調印、ロシア以外の国に非核保有国としての核拡散防止条約(NPT)加盟を確約させた。

 これに先立つ5月7日、ワシントン訪問中のウクライナ大統領クラフチュクは...