浜田ガスが無料貸し出しを始めたウォータ―サーバー=浜田市熱田町、同社
浜田ガスが無料貸し出しを始めたウォータ―サーバー=浜田市熱田町、同社

 都市ガス供給などの浜田ガス(株)(浜田市熱田町、櫨山太介社長)が、ウオーターサーバーの無料貸し出しと浜田市金城町で採水したミネラルウオーターを宅配する水事業を始めた。同事業に取り組む(株)両備エネシス(岡山市中区)と販売代理店契約を結んだ。主力のガス、参入済みの電力販売に続く生活密着の新規事業として収益の柱に育てる。

 浜田ガスは1957年創業。都市ガス、プロパンガスの供給を主力に、2010年に太陽光発電システム販売、16年に電力小売りに参入した。20年の売上高は約9億円で、ガス事業は圏域の人口減の影響を受け、縮小傾向にある。

 水事業は、ガス需要の閑散期に当たる夏季に注力できる新規事業として19年秋から準備。浜田市金城町で採水した水を扱う前提で、ミネラルウオーター製造販売の(株)ケイ・エフ・ジー(浜田市金城町下来原)に相談し、同社と取引のある両備エネシスの紹介を受けた。

 冷水と熱湯の2カ所の注ぎ口がある高さ110センチのウオーターサーバーは無料で貸し出す。契約は、いずれも税込みで、月24リットル4212円、月36リットル6264円、月48リットル8208円。水が入ったフラッシュボトル(1個12リットル入り)の戸別配送は、ガス器具の修理や販売を担当し、定期的に顧客宅を訪れる機会がある営業部ふれあいグループ(4人)の社員が受け持つ。契約件数500件、年間売り上げ額2500万円を目指す。

 (山陰経済ウイークリー5月18日号より)