満開となったカタクリの花=島根県奥出雲町、船通山
満開となったカタクリの花=島根県奥出雲町、船通山

 島根県奥出雲町と鳥取県日南町にまたがる国定公園の船通山(1143メートル)で、カタクリが見頃を迎えている。山頂付近に群生する小ぶりでかわいらしい紫の花が登山者を魅了している。4月下旬まで楽しめるという。

 カタクリはユリ科の多年草で、直径3~5センチの反り返った花びらが特徴。船通山では山頂付近に広がる約1ヘクタールの斜面を紫色に彩る。奥出雲町定住産業課によると、今年は例年より1週間ほど早く咲き始め、18日にほぼ満開になった。

 晴天となった20日は、カタクリを目当てに多くの人が船通山を登った。山頂ではかれんに咲くカタクリが登山客の疲れを癒やし、昼前には約60人が景色を見ながら食事やコーヒーを楽しんでいた。

 米子市のフリーライター三沢和男さん(65)は「満開の花のじゅうたんが広がって格別の景色だ」と喜び、友人の斉藤克典(かつふみ)さん(65)は「来年もまた来たい」と笑顔で話した。

 (山本泰平)