【奥出雲】島根県奥出雲町三成地区にある国の名勝・天然記念物「鬼の舌震」で28日、川開き安全祈願祭があった。地元の関係者が観光シーズンの到来を喜び、新緑と巨岩、清流が織りなす雄大な渓谷へ多くの観光客の来場を期待した。
奥出雲を代表する観光地、鬼の舌震は斐伊川の支流・大馬木川の渓谷約2キロに奇岩や巨岩により、独特の景観をつくり出している。ワニがタマヒメノミコトという美しい女神に恋したという出雲国風土記の記載が由来とされる。
神事では、タマヒメノミコトを祭る大原神社(奥出雲町上阿井)の後藤和彦宮司(78)が安全を祈願。奥出雲町観光協会会長の糸原保町長は「町内の飲食、観光施設の周遊や木次線利用などを企画し、観光と交流人口の拡大を目指す」と、観光客の来訪に積極的に取り組む姿勢を示した。
(狩野樹理)