バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックは4月29、30日、松江市総合体育館で広島ドラゴンフライズと対戦し、1勝1敗だった。29日の1戦目で敗れ、西地区の優勝争いは厳しい状況になったが、2戦目は攻守で圧倒した。レギュラーシーズン後半に調子を上げてきた広島を相手に最高の試合運びを見せ、チャンピオンシップ(CS)に向けて大きな勝利を手にした。CS準々決勝のホーム開催も決まった。ホーム最終戦となった激闘を解説し、選手のプレーを写真で紹介する。(本社ニュースセンターデスク・舟越幹洋)

広島のカイ・ソット(共同)

 広島はフィリピン人選手で、身長2㍍20㌢のカイ・ソットが加入し、チーム力が上がり、チャンピオンシップの台風の目と見られている。外国人、日本人選手ともに好選手がそろい、攻守に安定し、チーム力が高い。

 ▽「バスケットは我慢比べ」 ゾーンディフェンスが裏目に

 1戦目は「バスケットは我慢比べ」ということをあらためて感じさせるゲームだった。

 ハードな連戦が終わり、スサマジの各選手はカラダのキレが戻っていた。オフェンスの流れもよく、選手のこの試合にかける気迫が伝わってきた。ただ、広島も各選手の攻撃能力が高く、一進一退の展開。第1クオーター、残り4分で谷口大智が3本目のファウルをおかしてしまう。これが大きな痛手だった。谷口がカラダを張ってディフェンス、リバウンドを頑張りチームを支えていた。攻撃力のある広島の外国人選手をマークするため、どうしてもファウルぎりぎりになってしまう。不運な面もあったが、チームは苦しくなった。

29日の広島戦、島根のペリン・ビュフォード(左)がシュートを放つ

 第2クオーター、スサマジは谷口を下げて、3―2のゾーンディフェンスをとる。しかし、このディフェンスの戦術変更が裏目に出た。身長の高い外国人選手を擁する広島にとっては、ゾーンディフェンスは望むところ。連続得点され、一気に26―47と引き離れさてしまった。逆にスサマジは5分間、ノーゴール。広島を勢いづかせてしまった。

 ▽上位チームはマンツーマンディフェンスが基本

 バスケットボールのディフェンスには、1対1で守るマンツーマンディフェンスと...