日本五大稲荷の一つ、島根県津和野町後田の太皷谷稲成神社への奉納米を植える「御田植(おたうえ)祭」が5日、同町名賀の水田であった。早乙女姿の地元高校生ら約40人が苗を手植えし、豊穣(ほうじょう)の秋を願った。
神事は、2013年の鎮座240年式年大祭に合わせ地区住民と始めた。農事組合法人なよし(木村大輔代表理事)が管理する12アールの水田に、イセヒカリやもち米のミコトモチを植え、11月に神社へ奉納する。
参列者は本殿での神事の後、水田に移動。角河和幸宮司(73)たち神職が田を清め、早乙女姿や白い衣をまとった津和野高校の生徒や地域住民が一列に並び丁寧に苗を植えた。
津和野高2年の小山美海さん(16)は「普段食べているものがこうやって作られていると実感できた。より感謝したい」と話した。木村代表理事(49)は「大きな災害に遭わず、多くの米が収穫できたらいい」と願った。(藤本ちあき)