【雲南】雲南市木次町で桜茶や桜ご飯に使える桜の花の塩漬け作りが本格化した。ピンク色の花が花火のように並べられ、かぐわしい香りが漂う。
桜の樹皮や枝などで布を染め上げた「さくら染め」を手がける「木の花工房」(吾郷康子代表)が2010年ごろから毎年、取り組んでいる。
4月に摘み取った八重桜「関山」の花約70キロを塩漬けし、7日から陰干し作業を始めた。9日は工房メンバー5人が、選別しながら一つ一つ花をそろえて並べて丁寧に干した。
木の花工房は今年いっぱいで活動を終え、塩漬け作りは若い世代に引き継ぐ。吾郷代表(74)は「一年を通して桜に思いを寄せてほしいと考え、作り始めた。桜茶を飲みながら、桜のことを思ってほしい」と話した。
桜の塩漬けは、6月に市内の道の駅・さくらの里きすき(雲南市木次町山方)や島根県のアンテナショップ・日比谷しまね館(東京都)で販売を始める予定。
(狩野樹理)