有線七宝作品を鑑賞する来館者=鳥取市上町、市歴史博物館やまびこ館
有線七宝作品を鑑賞する来館者=鳥取市上町、市歴史博物館やまびこ館

 【鳥取】鳥取県無形文化財保持者の有線七宝作家、橋詰峯子さん(74)の作品展が鳥取市上町、市歴史博物館やまびこ館で開かれている。四季の花々や雪景色を描いた作品51点が並び、銀線のきらめきや釉薬(ゆうやく)の色合いの美しさが来場者を魅了する。28日まで。

 有線七宝の制作を紹介するパネルや工程ごとの見本を設置。銀線で縁取った図柄に、釉薬で色を付けていく工程を目で見て学ぶことができる。

 橋詰さんは日課の散歩から創作の着想を得ているといい、春の桜や夏の天の川といった風景を表現する。作品「鄙(ひな)の雪」は神社の境内から見下ろした田畑がモチーフ。ワズイセンの花を中心に、薄氷を表す水色の線やうっすらと雪が積もった草地をイメージした緑の図柄を配置した。

 橋詰さんは「展示を通して身近な四季の移ろいを感じてほしい」と話した。

 午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。月曜休館。特別展のみの入場は無料。  (吉金亮太)