梅雨で悪天候の日が増える中、室内でも楽しめるポーカーが注目されている。海外のカジノなどでも取り入れられ「賭け事」としてのイメージもあるが、ババ抜きや七並べと同じく家庭でも楽しめる身近なゲームだ。愛好者は世界に1億人以上と言われ、ルールさえ覚えれば、世界中の人とポーカーを通して交流できる。松江市にこのほど、山陰両県初のポーカールームができた。初心者の記者が訪ね、ルールや魅力を教えてもらった。(Sデジ編集部・林李奈)
<Sデジ+>ポーカー(テキサスホールデム)の詳しいルール
訪ねたのは、5月に松江市朝日町にオープンしたAntiU(アンツ)。「山陰の娯楽といえばポーカー」と呼ばれることを目指し、普及を目指している。来店する5割はポーカー初心者で、初心者でも分かりやすいポーカーの講座を行っている。

ポーカーには主に二つのルールがある。「ドローポーカー」と「テキサスホールデム」だ。日本人にとってまず思い浮かぶのはドローポーカー。5枚の手持ちカードを何回か交換することで、手札をより強い役(カードの柄やマークの組み合わせ)にした方が勝ちだ。
一方、世界的にメジャーとなっているのは、テキサスホールデム。手持ち(ハンド)が最初に2枚配られ、共通カード(コミュニティカード)が5枚あり、自分のハンド2枚と共通カード5枚の中で一番強い役を作り、相手の手札とどちらが強い手札なのかを比べる。
島根県西ノ島町出身で、代表の高橋英晴さん(26)=松江市八雲町=は「世界中で愛されているゲーム」と話し、テキサスホールデムを推している。カードが配られたら、そのカードが交換されることはない。カードをめくった後、自分の勝率を見極めたのちポイントを賭ける。相手の手札の方が強いと判断すれば、ゲームから降りることで自分のポイントの損失を少なくする。逆に相手の手札より強いと判断できれば多くポイントをかけ、大量にポイントを得ることができる。そのためドローポーカーよりも駆け引きの回数が多く、戦略的なゲームと言える。
ポーカーの醍醐味は「ブラフ」。自分の手札が弱かったとしても、相手に自分の手札が強いと思わせ、相手を降ろして勝利することだ。自分が弱い手札だとしても相手との駆け引き次第で相手を降りさせて勝利することができる。ポーカーでは、最終的に一番高いポイントを得ていた人、他のプレーヤーのポイントを全て奪った人が勝利となる。

「実際にやってみることで、楽しさと一緒にルールを覚えることが大切」と高橋さんに聞き、記者が挑戦してみた。相手は百戦錬磨の高橋さん。分かりやすいように高橋さんにディーラー兼プレーヤー役をしてもらい3人でプレーする設定で、ルールを実演してもらった。3人には、それぞれ2万ポイントが与えられた。
最初にディーラー兼対戦相手の高橋さんにディーラーボタンという置物をもらった。ポーカーでは、ボタンを持っている左隣の人とその隣の人の2人が必ずポイントを掛けることがルールだ。今回は、高橋さんが...