島根県は2日、出雲市内の児童福祉施設で腸管出血性大腸菌O157の集団感染が発生したと発表した。感染したのは幼児ら30人で、6月25日以降、市内で相次いで確認された感染者の接触者。下痢、腹痛などの症状があり同日現在4人が入院しているが、重症者はいないという。県内のO157の集団感染は、2015年に益田市内の高校寮で発生して以来8年ぶり。
県感染症対策室によると、集団感染が発生したのは、6月25日に感染が判明した女性の関係者で26日に感染が分かった幼児が通う児童福祉施設。30日までに別の幼児3人、今月2日までにさらに幼児25人と職員1人が感染していることが確認された。当該施設は当面、休みになるという。
30人のうち29人は下痢や腹痛などを訴え、1人は無症状。大半は回復傾向だが、施設の利用者ら約50人の検査が残っており、感染者がさらに増える可能性があるという。
同対策室は、原因について、食中毒か、人から人に感染したとみて両面から調べている。
県内の今年の感染者数は36人(2日現在)で、既に昨年1年間の18件の2倍。田原研司室長は、夏場にかけて菌が繁殖しやすい時期とし「手洗いを励行し、食品の取り扱いも気を付けてほしい」と呼びかけた。
(原暁)













