小児脳性まひで手足を動かすことが不自由ながらも、左足の指に筆を挟んで書道に励む高橋俊和さん(45)=倉吉市=の個展が鳥取県日南町霞の町美術館で開かれている。字の力強さ、柔らかさや、挑戦する気概が伝わる書の一つ一つが存在感を放っている。6月13日まで。 (柴田広大)
同町出身の高橋さんは、高校の時に選択科目で書道を始めたことをきっかけに創作活動に励み、県内各地で個展や書道パフォーマンスをしている。
展示した38点は全て2014年以降に書いた作品。
「輝魂(きこん)」は縦159センチ、横85センチの半紙いっぱいにダイナミックに表現し、普段の生活を書いた「のらりくらり」は、「決して良い年ではなかった でもおいしい出来事もちらほら」など、日常で感じた思いをそのままやわらかなタッチでつづった。
俊和さんの父の長年さん(73)=鳥取県日南町茶屋=は「努力や挑戦を続ける姿を感じてもらえたらうれしい」と話した。
入場無料。開館時間は、午前8時半~午後5時。月曜日は休館。