【奥出雲】島根県奥出雲町三沢の要害山(418・5メートル)に山城を築いた戦国武将・三沢氏をしのぶ「要害山山城祭」が30日、現地であり、甲冑(かっちゅう)姿の子どもたちが新緑の登山道を練り歩いた。
山城祭は、住民でつくる要害山三沢城跡保存会(白根裕文会長)が開催。武者行列は、築城700年の2005年から行っているが、昨年は新型コロナウイルスの影響で同山では実施できず、三沢小学校校庭で披露した。
2年ぶりに登山道で行う武者行列には、同校児童や三沢幼児園の園児、保護者など約60人が参加。武将や雑兵の姿をした子どもたちは、ほら貝や太鼓の音を響かせ、山頂を目指した。大将役の6年生、糸賀遥花さん(11)は「町の歴史を勉強し、低学年の子に伝えたい」と話した。
山頂では、戦国武将が戦勝を祈念していた出陣式を再現し、山開き神事も行った。白根会長(60)は「子どもたちのりりしい姿が見られてよかった」と振り返った。
(清山遼太)