スタンプを集めてもらえるモダニズム建築群の缶バッジ
スタンプを集めてもらえるモダニズム建築群の缶バッジ
モダニズム建築群の一つ、島根県庁=松江市殿町、
モダニズム建築群の一つ、島根県庁=松江市殿町、
スタンプラリーの台座
スタンプラリーの台座
スタンプを集めてもらえるモダニズム建築群の缶バッジ
モダニズム建築群の一つ、島根県庁=松江市殿町、
スタンプラリーの台座

 島根県庁(松江市殿町)周辺は、全国的にも有名な戦後モダニズム建築が集中するスポット。県庁本庁舎など七つの建物を巡るスタンプラリーを7月中旬から始めたところ好評で、当初1500冊を想定していた台紙を8500冊追加した。10月23日まで。(白築昂)

 ラリーで巡る七つの建物はそれぞれ、島根県邑南町出身の建築家・安田臣(かたし)(1911~77年)と、世界的な建築家・菊竹清訓(1928~2011年)が設計。各施設にスタンプ台を設置し、全てを巡り集めると、各建物をデザインしたオリジナルの缶バッジ1個と引き換えできる。

 安田が設計し、1959年に完成した県庁本庁舎は市街地から松江城山への眺めを妨げないよう配慮。柱の間に大きな窓を設けて建物内の明るさを確保したほか、大芦石や石見焼のタイルなど県産材が使われている。安田は県民会館も設計した。

 菊竹の設計した県立図書館(1968年)は、吹き抜けのホールを囲むようにL型の閲覧室を配置。鉄骨梁(はり)がダイナミックに架けられ、外観は堀川に沿ってジグザグになっている。

 菊竹はこのほか旧県立博物館(県庁の第3分庁舎)、田部美術館、県立武道館、県立美術館も設計した。

 ラリーはモダニズム建築群のPRに取り組む県が実施。スタンプの台紙は各施設で配布されており、缶バッジは県立美術館で引き換えできる。