【大山】今月87歳を迎える米子美術家協会会員の画家、谷川章さん(86)=鳥取県大山町塩津=が、数え年で米寿になるのを記念した作品展を、4日から鳥取県大山町御来屋の名和公民館で開く。これまで描き続けた故郷の風景画などを展示し、今後の活動への意欲を新たにする。
同町出身の谷川さんは長年、県西部の高校で美術の教員として働く傍ら、大山を中心に花や船など数多くの作品を手掛けた。県内で複数回、個展を開いた。
制作のモットーは描きたい場所に出向くこと。美しい風景を残そうと現場で感じた思いを絵画に込める。現在は手足が不自由で車椅子の生活ながら、屋外に出て描き、「右手が動かせなくなるまで頑張る」と意欲を燃やす。
作品展では大山の作品を中心に披露。同町佐摩周辺から北壁がうっすらと紅葉する様子を描いた油彩画や、同町畑周辺から、緑の水田とくっきりとした山肌の対比を表現した水彩画が目を引く。
谷川さんは「現場にいるような雰囲気を感じてほしい」と呼び掛けた。
作品展は13日までで、午前9時~午後9時半まで。月曜日は午後5時閉館。会期中無休。19~27日には米子市灘町3丁目の丸京庵市民ギャラリーでも開催する。両会場とも入場無料。
(柴田広大)