24日の事故を受けて会見し、見守り態勢が不十分だったと陳謝する石橋良治町長(右端)=島根県邑南町矢上、町役場
24日の事故を受けて会見し、見守り態勢が不十分だったと陳謝する石橋良治町長(右端)=島根県邑南町矢上、町役場
事故現場のウォータースライダーの見分をする捜査関係者=24日午後5時42分、島根県邑南町市木、瑞穂ハイランド
事故現場のウォータースライダーの見分をする捜査関係者=24日午後5時42分、島根県邑南町市木、瑞穂ハイランド
24日の事故を受けて会見し、見守り態勢が不十分だったと陳謝する石橋良治町長(右端)=島根県邑南町矢上、町役場
事故現場のウォータースライダーの見分をする捜査関係者=24日午後5時42分、島根県邑南町市木、瑞穂ハイランド

 島根県邑南町市木のレジャー施設「瑞穂ハイランド」で町内の小学3年生男児がウオータースライダーを滑り降りてきた別の児童と衝突、転倒した事故で、意識不明だった男児が25日夕、死亡した。川本署によると、亡くなったの8歳の男児。同日記者会見した石橋良治町長は、24日の事故当時の見守り態勢が「非常に不十分だった」と陳謝した。
      (吉野仁士)

【詳報】瑞穂ハイランドのウオータースライダーで接触事故、男児が意識不明の重体

 町役場で会見した石橋町長、町教育委員会の大橋覚教育長らが事故当時の詳しい状況を説明。全長25メートル、幅1メートルのウオータースライダーは、夏営業中のスキー場の斜面に溝を掘ってビニールシートを敷き、上から水を流す構造で、男児は24日午後2時半ごろ、傾斜が緩やかなゴール手前2、3メートルで座っていた。

 引率スタッフ1人が近くで見守っていたが、男児は後から滑ってきた児童と衝突。「危ない」と声を挙げながら滑り降りてくる児童に、直前まで気付かなかった。

 施設は当日、休業日で、町内2地区の公民館、児童クラブが、貸し切りでヤマメ取り、バギー試乗などを楽しむキャンプイベントを開催。町職員の公民館スタッフら8人の引率で、男児を含む児童10人が参加していた。

 ウオータースライダーについて、施設の運営会社から公民館側に対し、前の利用者がコースから外れるまで次の利用者は滑らないよう注意があったが、事故当時はバギー試乗後の自由時間で、スタート地点にはスタッフがいなかった。

 石橋町長は「子どもの見守り態勢が非常に不十分だったことが大きな要因。町の最高責任者として誠に残念で痛恨の極み。誠に申し訳ない」と陳謝。大橋教育長も、スタッフ配置に問題があったことを認め、危機管理マニュアルを見直し、徹底できるようになるまで公民館事業の体験活動は行わないとした。