久々に町に戻り、キンニャモニャ踊りを楽しむ「大人の島留学」経験者ら=島根県海士町福井、キンニャモニャセンター前
久々に町に戻り、キンニャモニャ踊りを楽しむ「大人の島留学」経験者ら=島根県海士町福井、キンニャモニャセンター前

 島根県海士町で26日、しゃもじを使った軽快な振り付けが特徴の隠岐民謡キンニャモニャ踊りを楽しむ「海士町大感謝祭」があった。踊りの大会のほか、県外に住む隠岐島前高校卒業生や短期就業体験「大人の島留学」「島体験」修了者を交通費や宿泊費を補助して招待し、関係人口の縁を深めるイベントとした。

 昨年まで隠岐國商工会を中心とする実行委員会が主催した「キンニャモニャ祭り」が、今回は町主催になり名称を変更。町に縁のある人を集め、住民との再会や交流の場とした。

 町が島前ふるさと魅力化財団を通じ、島前高卒業生25人と「島留学」「島体験」の経験者35人を招待したほか、事業などで関わりのある団体、企業にも参加を呼びかけた。参加者たちは町内の地域活動を紹介するプログラムに参加したり、隠岐牛のバーベキューに舌鼓を打ったり、懐かしい島での時間を満喫した。

 感謝祭では1千個の餅投げに続き、計20チーム約590人が会場となる海士町福井のキンニャモニャセンター前に参集。「キヨが機織りゃ キンニャモニャ」と民謡の生演奏に合わせて踊り、審査員の前で笑顔を見せてポーズを決めた。祭りの締めくくりに2300発の花火が夜空を彩った。

 島前高校卒業生で大阪府在住の大学4年生、岩元美陽(みはる)さん(21)は「学生の身分なので補助は助かる。久々に来て楽しんでいる」と同級生との再会を喜んだ。大江和彦町長は「イベントを通じて関係性や友好がさらに深まった。一緒になって町づくりを進めたい」と話した。
(鎌田剛)