毎月届く天然石を紹介する新宮福志郎社長=松江市玉湯町湯町、めのや
毎月届く天然石を紹介する新宮福志郎社長=松江市玉湯町湯町、めのや

 勾玉(まがたま)製造、販売のめのや(松江市玉湯町湯町)が、サブスクリプション(定額利用)型の販売に力を入れている。勾玉など天然石の定期便のほか、定額で何回でもブレスレットを直せるサービスを開始。出雲地方に古くから伝わる工芸品の勾玉を、時代に合った売り方で広める。

 新型コロナウイルス下で観光客からの需要が激減し、2021年以降に「いずもまがたまの里伝承館」(松江市)など全国11店を閉じた。厳しい経営状況下で収益の安定化につなげようと、21年8月に天然石のサブスク販売を開始。年間1千万円を売り上げ、好評だったため、内容を拡充することにした。

 新たなサブスク・サービスは、勾玉をはじめ、世界各国の水晶やフローライトなどの原石、翡翠(ひすい)のブレスレットなどを毎月3点前後届ける。価格は月5990円、年間7万1880円。単体で購入すると、計13万円相当になるという。

 全国31カ所のショッピングセンター内に構える店舗では、ゴム製のブレスレットを1年間何度でも直せるサブスク「結び三昧」も始めた。価格は年間3900円。石やビーズを交換するリメイクも手数料なしででき、常連客らの来店機会を増やして売り上げ増につなげる。

 新宮福志郎社長は「古来からずっと変わらない石の価値を今の時代に合った届け方で広めたい」と話した。 (今井菜月)